【ポケモンSV S14水統一 最終415位】

みなさまお疲れ様です。スコールです。

記事をご覧いただきまして、ありがとうございます。

今回はシーズン14にて使用していた水統一パーティのご紹介です。

以下常体。

【使用構築】


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【コンセプト】

・タイプ統一特有の強烈な選出誘導、テラス択の絞り込みができる点を最大限生かし相手との読み合い、情報戦において優位をとる。特に受ける面。

 

そのために以下の2つを意識することにした。

 

①選出・行動を固定化させ、動きを安定化させる。

②スタンパに対してある程度高い勝率を見込めるメンツ、スタンパ以外の構築に対して誤魔化しが利く受けのメンツを採用する。

 

~受けの考えに関して~

タイプ統一において受けサイクルで戦うという考え方はかなり珍しいのかもしれない。本来受けサイクルは、タイプ相性による補完を生かしたところが大きいからである。テラスタルの登場でその欠点はある程度は解消されたが。。。

いくらテラスタルによるタイプ変更があるとはいえ、1体しかテラスできない・単タイプに変化するといった関係で技の一貫は取られやすく、ハチマキメガネに崩されるケースも通常のパーティに比べれば格段に多いことだろう。

そのあたりの考えも踏まえつつ構築を組むこととした。

 

【構築経緯】

・速さ+高威力技+広等倍範囲で、多くの相手を倒しきる能力の高いすいすいイダイトウに注目。

雨下では等倍はおろか半減でも水技を受けきるのは難しく、かてて加えてラス1だと威力150になるおはかまいりも備わっているためラストに置くポケモンとして抜けた性能をしている。

 

 

・雨始動役としては呼びやすい草タイプに刺さるぼうふうを使えるペリッパーを採用。おくびょう最速にすることで意地っ張りキノガッサやそこ抜き調整のサーフゴーなどに一行動できる。

 

・環境に増えていたブリジュラス・ポリゴン2に対して格闘打点を持てるウェーニバルを採用。タイプの同じ水ラオスとは特性、トリプルアクセルの有無で大きく使用感は異なる。

 

・ここまでの3枠が軸であり、対面やスタンパにはおおむね選出して困ることはなかった。立ち回りや確率の範囲で勝ち負けが上下する程度である。

残りの枠は、上記の軸では100回戦って100回勝てないであろう相手への対策・補完を意識して選定することにした。特に受けループ・ギミックパなど。

 

そこで注目したのがドヒドイデ+草テラスヤドキングのさいせいりょくサイクルである。雨イダイトウを受けきろうと出てくる相手に対して高い壁性能を持ち、突破困難な詰みの状況を作れる点が高評価。

 

最後に受けサイクルの苦手とする積み構築に対しての回答ともなるヘイラッシャを採用。受け選出でかなり重たいイーユイ・テツノツツミを逃がさず1ターンで狩れるように格闘テラス+ボディプレスを持たせた。

 

同じ水タイプでさいせいりょくといえば先シーズンから少し注目されたママンボウがいるが、大きく使用感が異なるので少し記述。

ママンボウクイックターンの存在から3匹サイクルの間のクッションとして機能する使われ方が多い。A→ママンボウ交代→後攻クイックターンでBに繋ぐ、のようなケースである。このような使われ方はAとB、ママンボウにそれぞれタイプ相性の補完があって初めて成り立つと考えられる。

ママンボウは「水タイプのクッション役」としては間違いなく優秀なのだが、そもそも水統一に「水タイプのクッション役」はいらないよ、という話である。

 

 

【個体解説】


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ペリッパー@湿った岩

性格:臆病

特性:あめふらし

テラス:地面

技構成:ウェザーボール/暴風/テラバースト/叩き落とす

能力値:135-63(↓)-121(4)-147(252)-90-128(252↑)

 

あめふらし枠。基本は先発に投げて8ターン雨を降らし、その間で決着をつける流れが望ましい動き。後続に長いターン雨を残したいため耐久には降らずCS特化、上のほうでも述べたが最速にすることで最速ではないキノガッサ、サーフゴーなどに1発入れられるのが大きい。

初手でかち合うと面倒なタケルライコやブリジュラスに打点となる地面テラス+テラバーストを採用。先発の雨要因という認識が強いのかテラスを切ってまで殴ってくると思われることはかなり少なかった。他にも初手のサーフゴー対面だと眼鏡10万ボルトや、電磁波+自己再生で麻痺バグ待ち+雨枯らしを狙ってくるパターンが割とあったので、こちらの裏でテラスがそこまで必須ではないと判断したときは積極的に切るようにしていた。

初手カイリューに対して、冷凍ビームよりも叩き落とすで型を割る方が有用と感じたため採用。


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イダイトウ@命の珠

性格:意地っ張り

特性:すいすい

テラス:水

技構成:ウェーブタックル/アクアジェット/お墓参り/身代わり

能力値:196-180(252↑)-85-×(↓)-96-130(252)

 

本構築のエース。基本的にラスイチで繰り出し雨ウェーブタックルとお墓参りで制圧する。

シーズン後半まで水テラス➡︎フェアリーテラス、身代わり➡︎テラバーストで運用していたが、テラスガチグマに何度もウェーブタックルを耐えられていたので水に変更。ただタスキ悪ラオスやパオジアン、タケルライコ当たりに対して耐性を変えたい場面も多かったので、悩ましいところではあった。


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ウェーニバル@気合いの襷

性格:意地っ張り

特性:自信過剰

テラス:ゴースト

技構成:アクアステップ/トリプルアクセル/インファイト/アクアジェット

能力値:161(4)-189(252↑)-100-×-95-137(252)

 

襷枠のアタッカー。終盤多かった頑丈ステロブリジュラスに対してインファ+アクジェで襷を残しつつ自信過剰を発動できるのが強力だった。同じ水格闘タイプの競合として連撃ウーラオスも存在しており、ステータス面ではほぼあちらの下位互換となっているが、アクアステップ・自信過剰での全抜き性能、命中の難はあるがトリプルアクセルの存在でカイリューで止められにくいのが優位点。

ただし想像以上にトリプルアクセルが読まれたと感じた。まあトリプルアクセルがなかったら水ラオスを差し置いて採用されないだろう、という意識があちらにも分かっているのだろうが…

光ったのは対ガチグマで、ウーラオスではインファイトを耐えられてしまうところを自信過剰ウェーニバルだから貫けた、というシチュエーションも多かった。

テラスはカイリューの神速を避ける為のゴースト。ほとんど切る機会はなかったし、タケルライコの迅雷に合わせたいケースが多かったので地面にしたほうがいいのかもしれない。


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ドヒドイデ@黒いヘドロ

性格:図太い

特性:再生力

テラス:毒

技構成:毒毒/トーチカ/自己再生/まとわりつく

能力値:157(252)-×-224(252↑)-73-163(4)-55

 

スリップダメージで相手を削る事に特化させたポケモン。毒毒の入った相手はHP満タンから6ターンで倒れるため、その6ターンをトーチカ+再生力サイクルで稼いでいくのが主な戦略。カイリューウーラオスなどの物理積みはヘイラッシャで見られる為黒い霧は採用せず。あと技スペースが厳しい。ただ瞑想を積むタケルライコやラティアスなどの、特殊積みポケモンが台頭してきたのはキツかった点。

まとわりつくでドヒドイデミラー、TOD勝負に強くなれる点も大きかった。


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ヤドキング@突撃チョッキ

性格:控えめ

特性:再生力

テラス:草

技構成:熱湯/サイコショック/大文字/冷凍ビーム

能力値:

201(244)-×-101(4)-160(204↑)-131(4)-57(52)

ドヒドイデとの再生力サイクルで抜群のシナジーを発揮する。基本的に初手出しから草テラスをして耐性を変えてサイクルを回していくことが多かった。サーフゴーなどを強く誘うのでそこに刺さる炎技、ハバタクカミに打ち勝ちやすいサイコショック、まではほぼ確定で良かったと思う。以前まで熱湯の枠に草結びを入れていたのだが、ヘイラッシャと水テラスキョジオーンが少なくなってきたと感じたため変更。物理への交代際に打ちたくなるケースが多い熱湯を採用した。

メガネのサーフゴーやハバタクカミ相手でも十分勝てるので安定感はかなりあった。


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ヘイラッシャ@食べ残し

性格:腕白

特性:天然

テラス:格闘

技構成:ボディプレス/地割れ/欠伸/守る

能力値:257(252)-×-180(228↑)-×-85-59(28)

 

ドヒドヤドを選出した際、ハチマキ悪ウーラオス剣舞パオジアンに受けサイクルを破壊されないようにするための1匹。本来相手をするのが難しいテツノツツミやイーユイに対して刺さる格闘テラス+ボディプレスを採用。悪ラオスやパオジアンに対しても遂行スピードを上げられるため便利だった。カイリューに対してはドヒドイデと対面させて毒を入れるか、もしくは鋼テラスを切らせるかして、ポディプレス地割れが当たるようにしてから立ち回るようにしていた。

しかしドヒドイデのところでも述べた通り、今シーズンからラティアスやタケルライコなどの受けられない特殊積みポケモンも台頭してきており、天然が生きない盤面も多くなってきたのが悩みの種。

テラスは格闘。ドヒドイデとの補完やゴースト、エスパーの一貫を消せる悪テラスも考えたが、ボディプレスの火力が落ちて本来倒せていたツツミとイーユイに勝てなくなったので断念。

地割れで30%で相手の計算を崩すことができるが、あくまでも30%なのでそのまま勝率に換算しても分はあまりよくはない。が、無いと詰み負ける相手がいるのも事実なので抜くに抜けない技。

 

【選出】

基本的に2パターンの選出。

 

①ぺリッパー+ウェーニバル+イダイトウ

6-7割はこの選出。初手のぺリッパーから、雨の継続しているうちに裏で全抜きを図る。ブリジュラスがいる場合で初手ステロ濃厚そうならウェーニバルから入るパターンも。

とにかく雨ターンを残さないとほぼ負けるルートなので、いかに時間稼ぎをされないかを中心に立ち回る必要があった。

 

ヤドキング+ドヒドイデ+ヘイラッシャ

残りの3-4割はこちら。初手ヤドキングで草テラスし、ドヒドイデとのサイクルに持っていくパターン。イーユイやウーラオスがいる場合はメガネハチマキで崩される危険性が高いのでヘイラッシャから入り、格闘テラスで対応するケースが多かった。

 

【重いポケモン

基本的には雨で苦しい相手が多い時は受けで、受けで苦しい相手が多いは雨で、という形でバランスを保っているため、選出択を誤らなければ大体有利がとれるケースが多い。苦しい相手というのも1匹までならどちらのパターンでも大体なんとかなるため、選出択と型さえ読めていれば優位に戦える、と考えている。

逆に言えば、型が多くて読みをブレさせてくるポケモンが1番の天敵であったとも言える。

 

グライオン、キョジオーン

そんな中この2匹は異質で、「1匹までならなんとかなる」の例外にあたるポケモン。型が分かっていても勝てないケースが多すぎた。

グライオンがいた場合は受け選出からのTOD勝負になるしかなく、裏にハピナスがいるケースが多く満タンvs満タンで負けるパターンばかりだった。

キョジオーンも、こちらが雨パターンを出してしまうとイダイトウの消耗が激しくまず勝てないので受け選出が必須なのだが、それでもヘイラッシャで地割れを当てるくらいしか勝ち筋がなく、身代わりを貼られるとまず勝てない相手。

 

・サーフゴー

メガネやスカーフのサーフゴーなら雨でも受けでも勝てるのだが、雨の場合電磁波型が辛く、受けの場合わるだくみ型が辛かった。

 

【総括】

雨選出の場合はやることもシンプルで、アドリブも少なく勝ち方も明瞭なので回しやすかった。反対に受け選出の場合は考えることが多く、ターンがかさむ為必然的に追加効果の被弾も多くなり計算することが大変だった。

 

自分はまだまだ決して読みが上手い方では無いと思っている。ベースの考えはコンセプトでもある通り統一特有の選出誘導を生かした戦い方なので、その分他の通常パよりは読みやすいよね、というところに頼っている部分が大きい。技のタイプの一貫性という非常に大きなところを犠牲にしているので、1つ読み違えると即負ける、というケースは通常のパーティよりも多くなっているだろう。

 

使い手がパーティの崩れやすさをカバーできるくらいの読み力を身につける必要があり、まだまだそこに至れていないと痛感したシーズンだった。