【ポケモンSV 水統一でランクマッチ シーズン18 最終333位】

みなさまお疲れ様です。スコールです。

今回はシーズン18にて使用していた水統一パーティのご紹介です。

少し長くなるかもしれませんが、ご容赦くださいませ。

以下常体。

 

 

【構築経緯】

・まず伝説枠としてカイオーガを選択。水統一ですからね。ん?パルキア…?

今作ではミライドンコライドンの登場でやや立場を落としているが、雨の乗った水技はいわずもがなの火力。選出画面にいるだけで相手の選出を絞りやすくできるため採用。

 

・もう1人のエースとして前期から引き続きイダイトウを採用。雨ウェーブタックルとお墓参りで広範囲の相手をワンパン圏内に落とし込める点が強力。

 

雨の通りそうな相手に対しては上記のカイオーガイダイトウでおおむね勝てると判断し、残りの枠をそれが不自由な相手への対策として組むことにした。

 

特に気にしたいのが初手スカーフカイオーガへの相手の対策。

選出画面にカイオーガがいる場合、だいたいどのパーティでも

 

①タスキで耐えて行動

②スカーフやブエナで上を取って行動

マルスカイリューやチョッキポケモンで耐えて行動

④貯水ドオーや水オーガポン、コライドンを裏に控えさせている

が取られやすい手である。初手のポケモンがスカーフカイオーガのしおふきでワンパンされ、裏から①②③が来る、というシチュエーションはまずない。またその他にも、カイオーガのスカーフ判断の為に出た時特性を持つポケモンも初手に多く出てくる印象。

 

これらの①②③④に対して有利を取れるポケモンを優先的に探した。

 

・初手に出てきやすい襷パオジアン、ハチマキカイリューに対して一定の勝率を残せる襷ウェーニバルを採用。競合として水ウーラオスが存在しているが、トリプルアクセル、アクアステップ、特性激流と有利に働ける点はかなり多い。

 

・対電気、特にミライドンの存在から電気無効枠は必須であると感じた為、水地面タイプのラグラージを採用。突撃チョッキを持たせてバドレックスもワンチャン見られるようにした。

 

・どくどくトーチカまとわりつくによる削り性能が高く、多くの相手に負担をかけられるドヒドイデも採用。カイオーガに対して出てきやすいカイリュー、ゴリランダー、パオジアンなどに良く刺さる。パーティのもう1つの主軸。

 

・伝説環境で増えるであろう受けポケモンに対して、崩し手段を豊富に持つラプラスを採用。一撃技+滅びの歌はラプラスだけの特権であり、挑発には一撃技、身代わりには滅びの歌と、どちらかが止められてももう片方の技でカバーできるのが強み。

 

 

【個体解説】

 


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カイオーガ@拘りスカーフ

性格:臆病

特性:雨降らし

テラス:電気

技構成:根源の波動/潮吹き/冷凍ビーム/雷

 

スタンダードなスカーフカイオーガ。初手出しのスカーフカイオーガはメタられる要素が強くとても機能しにくかったが、二番手に出すスカーフカイオーガはしっかり強かった。ラス1イダイトウに雨を長く残す意味でも二番手出しは正解と思う。

素早さはバドレックス抜きくらいまでは落とせそうだが、ミラーで負け続けるのは嫌だったので最速にした。

根源→波乗りでよかった場面もあるし逆もしかりなのでここは好みの問題になりそう。

テラスはミライドンとの打ち合い、雷火力増強、電磁波避けの電気テラスにしたが、イダイトウでも抜けないスカーフバドレックスが重かったのでノーマルテラス、もしくはゴースト半減でオーロンゲの電磁波捨て台詞も無効化できる悪テラスで良かったと感じる。

カイオーガの場合はとにかく強みが「水技の火力」とシンプルであるがゆえに対策も簡単と思う。が、逆に対策が簡単であるからこそ、対策の対策も比較的簡単になると言えるのではないかと思う。狙いか絞りやすい、とも言えるかも。


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イダイトウ@命の珠

性格:意地っ張り

特性:すいすい

テラス:フェアリー

技構成:ウェーブタックル/アクアジェット/お墓参り/テラバースト

 

本構築のエース。基本的にラスイチで繰り出し雨ウェーブタックルとお墓参りで制圧する。

レギュFでも愛用していた型だが、伝説環境ではスカーフバドレックス、ミライドンコライドン、かるわざシード組など、そもそも上を取れず厳しい相手が大変多かった。

ただそれらがいないパーティに対してはいままでどおり高い制圧力を発揮してイージーウィンを取れることが多かったのでなかなかパーティから外せなかった。

フェアリーテラバはコライドンに対して刺さる技ではあるが、当然警戒されてしまうのでなかなか決まることは少なかった印象。

 


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ウェーニバル@気合いの襷

性格:陽気

特性:激流

テラス:ゴースト

技構成:アクアステップ/アクアジェット/インファイト/トリプルアクセル

 

襷枠のアタッカー。アクアステップ+アクアジェットで襷同士の対決にはめっぽう強かった。水ウーラオスだと電テラ+不意打ち礫で素の状態ではパオジアンに勝てないが、ウェーニバルなら勝てる。それだけで十分な差別点。

特性は電テラパオジアンをアクステ+アクジェで倒しきるために激流。自信過剰も弱くは無いのだが、基本初手に出すことが前提で、雨補正を受けられずそもそも相手の1匹目を倒せるケースが少ないと判断。

トリプルアクセルはアイススピナーとの選択。グラスラの縛りを解けるアイススピナーもかなり強いが、素の状態でカイリューをワンパンできる可能性のある唯一の技であるトリプルアクセルを優先した。

ラスタルはゴースト。初手ハチマキカイリューしんそくを打ちまくってくるので、テラスの余裕がありそうならテラスを切ってトリプルアクセル、襷を残したまま裏と戦える、というようなケースも多かった。

 


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ドヒドイデ@黒いヘドロ

性格:図太い

特性:再生力

テラス:毒

技構成:トーチカ/自己再生/毒々/まとわりつく

 

スリップダメージで相手を削る事に特化させたポケモン。毒毒の入った相手はHP満タンから6ターンで倒れるため、その6ターンをトーチカ+再生力サイクルで稼いでいくのが主な戦略。まとわりつくでドヒドイデミラー、TOD勝負に強くなれる点も大きな点。

伝説環境では、高火力伝説+受け2枠、のような構図が多く、その伝説相手に1度毒を入れて耐え切ってしまえば、残りの枠でドヒドイデを突破することが不可能で詰む、3対2でTOD勝ち、というケースが多くあった。

後述のラプラスとの組み合わせで、相手に毒を入れる隙をいかに作れるかが戦略の要だったと思う。

 


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ラプラス@食べ残し

性格:穏やか

特性:貯水

テラス:フェアリー

技構成:守る/渦潮/滅びの歌/角ドリル

 

受け崩しに特化させたポケモン。基本は守る+渦潮での削り、身代わり貫通でラス1同士でも役に立つの滅びの歌、再生回復持ちで削りが効きにくい相手には角ドリルと、受けが嫌がる事をこれでもかと詰め込んだ。

ドヒドイデの常としてみがわりに弱いことが挙げられるが、ラプ滅び→ドヒド交代、で身代わりが引くタイミングが来るのでそこに毒々を合わせる、ということも多かった。ほろびを受けたら即交代。これ鉄則だと思います。

一撃技に関してはどうしても外すリスクが大きくなかなか安定はしないが、これがないといろいろ勝てない相手が出てきてしまうのでやむなし。

角ドリルにしているのはホウオウに当てたかったから。絶対零度はテラスで命中が下がってしまうので却下、地割れとの選択になる。サーフゴーにはほろび含め効かないのでどうにもならないが、採用率が落ちていること、ラグラージを控えさせていれば何とかなること、対カイオーガに出てきにくいところを加味してどっこいどっこいかと思う。

渦潮との噛み合わせで言えば、バインド出来ない霊に通る地割れのほうがいいのだろうが、ここはいつも悩むところ。

 

テラスはフェアリー。対ミライドン構築にはなるべくラプラスでテラスを切り、ラグラージとの受け回しで攻撃を凌ぎやすかった為採用。

 



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ラグラージ@突撃チョッキ

性格:意地っ張り

特性:激流

テラス:鋼

技構成:アクアブレイク/地震/叩き落とす/ミラーコート

 

対ミライドンを厚くする為の一匹。絶妙な耐久とそこそこの火力、叩き落とすでの妨害で割と活躍の場は多かった。

本当は初手に投げたいポケモンなのだが、カイリューゴリランダーなどの対カイオーガでかち合ってくる相手に軒並み刺さってなかった印象。

他の電気無効枠としてトリトドンも候補に上がったが、チョッキを持たせた時の仕事量で見ると技範囲の広い&相手からしたらやれる事が多く型が読みにくいラグラージの方が活躍しやすく思えた。

地面タイプの耐性が重要なためほぼテラスは切らないので、純粋に耐性が多く切るかもしれない場面が多そうな鋼テラスにした。バドレックス意識と叩き落とすの火力上げのための悪テラスでもいいかも。

 

【選出】

攻めと受けのだいたい2パターンの選出。

 

①ウェーニバル+カイオーガ+イダイトウ

相手にゴリランダー、テラパゴス、ドオーあたりがおらず水の通りが良さそうな場合はこの選出。ウェーニバルで初手に来やすい相手の襷枠を倒し、カイオーガイダイトウで押し切るパターン。

ただ、「いけそうだ」と判断しても何かしらで対策されていることが多く思った以上に勝ちを拾えないことが常だった。どちらかというと相手に選出圧をかけて②の選出を通しやすくするための誘導の意味合いが強かった。

 

ドヒドイデ+ラプラス+@1

ドヒドイデで毒を撒き、ひたすら時間を稼いで相手のHPを削り取る選出。毒々のダメージだけで勝つ試合も多かったし、一番安定して勝ちを拾えていた。

@1のところは相手の伝説枠によって変えることになるが、ミライドンならラグラージ、コライドンならカイオーガ、テラパゴスならウェーニバル、と言った感じ。

 

思った以上に初手のドヒドイデが刺さる。基本身代わりや挑発が重たいドヒドイデだが、カイオーガを見せていることでその選出を抑止できているのは前述した通りで、上記のスカーフカイオーガのところで述べた①②③のポケモン達に対して軒並み強いのが目に見えないカイオーガドヒドイデシナジー。対カイオーガで強いタスキもスカーフもチョッキも、対ドヒドイデでは実質死にアイテムになるのである。

 

 

【重いポケモン

・バドレックス

型が噛み合わないだけで崩壊する。雨選出にスカーフを当てられると負け、ドヒド選出に身代わり悪巧みを合わせられるとほぼ負け。

ラプラスの滅びなどで抗えないことはないが、やはり苦しい。

・コライドン

天候を奪われるのは想像以上に苦しい。カイオーガの潮吹きのゴリ押し力を根こそぎ奪っていった大悪人。HBドヒドイデでも耐久足りないって思うくらい火力お化け。ラプラスでフェアリーテラス切ってカイオーガと回して半減で受け続けて頑張るのが精一杯の抵抗。

・ヘイラッシャ

地割れが強い。

 

【総括】

 


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カイオーガは強いが負ける。なぜなら強すぎて対策されまくっているから。だからカイオーガは強くない。

カイオーガは強くて強くない。

よく、他人が使ってるポケモンはすごく強そうに見えるのに、いざ自分が使ってみるとあれ…?ってなる話を聞きます。自分もちょくちょくあります。

それは、出せそうなシチュエーションをしっかり見極めて、ここだ!っていう相手に出しているからこそ強いんだと思います。いつでも出して毎回強いポケモンなんてのはそうそう居ません。

 

強い構築を使うのは正しいと思いますが、それが相手にどう考えさせているのか、どう誘導できているのか、相手のパーティはこちらにどう考えさせようとしているのか、そのあたりをもっとわかるようになりたいなーと思う今日この頃でした。

 

長くなってしまいましたが、ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました。

今月も頑張ります。